技術概要

弊社が開発した分散型有機ハイブリッド制振材は、高誘電性、圧電性、導電性を有した材料と有機低分子や樹脂・ゴムのマトリックスを複合化させた高機能性制振材です。  特許技術の「低歪領域で振動エネルギーを電気エネルギーに変換し、熱エネルギーへと変換する」ため振動吸収効果が早く、且つ大きいので、従来の質量則にたよる粘弾性制振材では実現できなかった低周波振動対策や軽量化が可能となります。


振動により高誘電性、圧電性素材に分極が生じ電荷が発生して、電気エネルギー損失 ⇒熱エネルギー損失となります。


無機フイラーは振動で層間ズレによる摩擦が発生し、熱エネルギー損失なります。



特長と用途


低周波振動対策

100Hz以下の低周波振動を効率よく減衰します。

精密機器、医療機器、家電、大型装置の低周波振動対策、静音化に有効です。
A&V機器などの微振動ノイズを抑え、電気信号を正確に伝達させます。

大幅な軽量化

従来の質量則に基づく技術と比較し、2倍以上の制振性能を有しているため大幅な軽量化が可能です。

車両、航空機などの低周波振動対策で静音化、軽量化が可能です。
また、建築部材として制振ブレースや制振ダンパーの小型化が可能です。


効率的な防音対策

振動に起因する騒音を効率よく遮断します。
異種材料との複合化(金属箔、発泡体など)により総合的な防音対策が可能です。

モーター、コンプレッサーなどの作動音をPIEZONシートと異種材料との複合化で効率よく吸遮音することが可能です。



制振材の性能試験結果


騒音低減効果

0.5mm厚の鋼板に制振シート材0.5mm厚を接着することにより、打撃音試験において約20dBの騒音低減効果が得られました。 また、低周波域において高い騒音低減効果も確認できます。他社製品では、中域から広域の周波数にかけての低減がほとんどとなります。



損失係数測定試験

※Loss factor(η)=損失係数 
制振性能を示す尺度であり、値が大きいほど制振性能が高いことを示します。
※中央加振法・20℃における測定値
※非拘束型 0.8mm厚鋼板基板を使用(鋼板サイズ 10mm×200mm)